アメリカンウイスキー、バーボンの代表的な銘柄であるメーカーズマークをレビューします。
長い歴史、ハンドメイドへのこだわり、象徴的なボトル、ラベルデザインと所有するだけで嬉しくなってしまうウイスキーをじっくり味わっていきます。
【ビームサントリー社】メーカーズマーク
出典:Amazon.co.jp
Maker’s Mark
KENTUCKY STRAIGHT BOURBON WHISKY Handmade
アメリカンウイスキー、バーボンを代表する銘柄ですね。
ビームサントリー社から発売をされていて、日本ではサントリースピリッツが取り扱いをしています。
オフィシャルホームページにたくさんの情報を掲載してくれているので、読みごたえがありますよ。
メーカーズマークに関して少しだけ紹介していきますね。
メーカーズマークの歴史は1780年から始まります。
スコッチ・アイリッシュ系移民の一族のひとりであったロバート・サミュエルズがケンタッキー州に移住をして、農業をしながら自家用ウイスキーを作り始めたのが歴史の始まりです。
1840年にロバートの孫であるテーラー・ウィリアム・サミュエルズが蒸留所を設立し、本格的なバーボンウイスキーの製造が開始されました。
1920年に施工された禁酒法により操業停止を下敷きを乗り越え、1951年、少量生産で世界品質を目指しビル・サミュエルズ・シニアが動き出します。
ビルさんは、一般的にバーボンで使用されるライム麦の代わりに、冬小麦を使用する。石灰岩(ライムストーン)でろ過された美しい湧き水を使い理想とするバーボンの味わいを幾度の試行錯誤を経て、今に続くメーカーズマークを誕生させました。
そのビルさんの妻であるマージーさんがマーケテイングで大きく貢献されています。
「機械まかせにせず、できる限り人の手でつくる」その信念でプレミアムバーボンを作っていき、「メーカーズマーク」(創造者の印)というブランド名、メーカーズマークの象徴的な赤い封ろうをボトルに施すアイディアなどを生み出し、ブランド発展へ大きく貢献をされています。
1959年にボトルネックに赤い封ろうを纏う現行のメーカーズマークが誕生しました。
「たとえもっと早く作れたとしても、私たちはそうしない」メーカーズマーク蒸留所で昔から伝わる言葉だそうです。
良いウイスキーは機械まかせではなく、人の手で丁寧につくるものという信念を、メーカーズマークに関わるすべての人々が守り、一本一本を丁寧に作ることを大切にされています。
誰が飲んでも美味しいバーボンを作ることを目指した結果、ライ麦ではなく冬小麦を使用しているメーカーズマーク。その中でもマイナー品種であるSoft red winter wheatという品種を使われています。
理想的な香りを生み出すこの品種と出会うまで、メーカーズマーク生みの親であるビルさんは何度もパンを焼いて理想の原材料を探されたそうです。
蒸留所の敷地内に広がるスプリング・フェド湖の良質な湧き水を使用し、150年以上受け継いでいる酵母菌が変わらない品質を守り続けています。
ほどよく焼いたアメリカンホワイトオーク樽が魅力的なバニラのような香りとまろやかな味わいを育み、熟成させる貯蔵庫の樽の位置を定期的に入れ替えています。
温度の高い最上段に置かれた樽は、タンニンの苦味が多くなってしまうそうで、熟成を均等にするため、手間のかかる樽の移動もされ続けているので、独特な色あいと香りをメーカーズマークはまといます。
マージーさんのアイディアであり、メーカーズマークの象徴的な赤い封ろうは、200度の封ろうに手作業で浸して作られています。
2つとして同じ形のない赤い封ろうは「こころを込めた贈り物」の証といわれています。自分が購入したボトルは本当の意味で自分だけのものだと言えますね。
1935年製の印刷機と全く同じ仕様の2代目で今なおラベルが印刷されているそうです。
手作りにこだわり、歴史を守り続けているバーボンの代表銘柄であるメーカーズマークを味わっていきます。
原材料・成分表・価格
原産地 | アメリカ |
アルコール分 | 45% |
原材料名 | グレーン、モルト |
種類 | バーボン |
価格(700ml) | 約3000円(税込)※2020年6月現在の価格です。 |
レビュー
9項目、各5.0点満点でレビューしました。
アロマ(香り)
4.5
香りのタイプ
香りはバーボンらしく、さらに上品な甘みを強く感じますね。
鼻を近づけるだけで香ってくる香りは、最初に深みのある甘い香りを感じます。
バニラやカスタードのようなまろやかでありながら重さを感じる甘い香りです。
その奥に独特かつ上品なフローラル感がありますね。
グラノーラを思わせる複雑かつ香ばしさの香りが奥に潜んでいます。
フレーバー(味)
5.0
アルコール分が45%あるので、若干のアルコール感を最初に感じます。
そこからナッツやココナッツのような香ばしさとフルーツの香りがして、その後はバニラやチョコレートの甘みがします。
その後には濃厚なカスタードの甘さが口いっぱいに広がります。
とても甘みが上品で美味しいですね。
フィニッシュ(後味、余韻)
4.5
さまざまに変わる味わいに比べると、余韻と後味はシンプルです。
若干のアルコール感が舌に残っているのと、バニラの濃厚な甘みと香りが口と鼻の奥に残り続けます。
バーボンを飲んでいるんだなと強く感じられる余韻です。
ストレート&トワイスアップ
4.5
上記で記載しているように、濃厚かつ上品な甘みと深みのある香りがストレートで味わえます。
ストレートでとても飲みやすく美味しいザ・バーボンという味わいです。
加水をすると、香りがよりバニラの甘みを強く感じられますね。
飲み口にアルコール感がなくなり、とてもまろやかな口触りに変わります。
味わいとしては、甘み主体だったストレートから、若干の苦味が出てきました。
嫌な苦味ではなく、柑橘系のフルーツから感じるような若干の苦味ですね。
僕の個人的な好みだと、ストレートで感じる甘み主体の味わいが好きです。
オン・ザ・ロック
4.0
ロックで飲むと、柑橘系のフルーティさが強くなります。
若干の酸味と苦味を感じてから、バニラのまろやかな甘みが広がっていきますね。
ドライフルーツを強く感じるので、グラノーラのような雰囲気を感じます。
水割り
3.5
水割りにすると、味わいは酸味が抑えられ、若干の苦味、そしてフルーティな爽やかな香りとバニラの甘みを味わうことができます。
グラスに鼻を近づけたときに感じる香りは、バニラの甘みですね。
僕は水割りが得意ではないのですが、甘みとフルーティさをじっくりと味わえます。
ハイボール(炭酸割り)
4.5
ハイボールで飲むと、甘みを強く感じます。
ストレート以外で感じた苦味や酸味が無くなり、上品でまろやかさのある甘みを炭酸でのどごし良く飲むことができますね。
味も香りも炭酸負けせず、個性を残したまま飲むことができる、とても美味しいハイボールです。
ラベルデザイン
5.0
寸胴といってしまうと、言葉が悪いですが、丸みのあるボトルデザインがとても可愛らしさを感じさせてくれます。
そして、誕生以来印刷方法の変わらないラベルは手触りの良さ、フォントの感じに歴史を感じられてるのがとても良いですよね。
それだけではなく、薄いベージュのバックグラウンドに黒文字だけととてもシンプルなラベルデザインには、モダンな雰囲気すら感じられます。
なによりも、唯一無二の赤い封ろうがメーカーズマークを象徴していて、本当に特別なボトルを所有していると思わせてくれます。
価格(コストパフォーマンス)
5.0
どんな飲み方をしても消えない個性を味わえます。
バーボンらしさがありながら、とても上品でまろやかな味わいと、バニラ香だけでない、フルーティさを感じられる香りがあります。
この味わいを約3000円で楽しめるだけでなく、一本一本を大切にハンドメイドにこだわった、唯一無二の赤い封ろうのあるボトルが手に入ると考えれば、コストパフォーマンスは文句なしです。
感想
総合評価
4.5
今回、僕は父の日用のグラス付きセットを購入しました。
定価でオリジナルグラスを手に入れることができるのは本当にお得です。
やっぱり、専用のグラスで飲むと、気分が上がりますよね。
バーボンだと、独特すぎる嫌な香りを感じることがあるのですが、メーカーズマークの香りはとても上品でした。
味わいもまろやかな甘さがベースで、飲み方によって柑橘系の酸味や苦味を味わうことができながら、決して消えることのないバニラの甘みに強い個性を感じられます。
ハンドメイドにこだわり、唯一無二のボトルを手に入れられるので、ぜひ1本所有して、バーボンを楽しまれてはいかがでしょか?
とてもおすすめのウイスキーですよ。
このレビューが参考になりましたら幸いです。
それでは
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